自分に合った歯ブラシを選びましょう。
歯や歯ぐきの状態に応じた歯ブラシを選択しないと歯垢がきれいに取れなかったり、歯ぐきを傷つけることがあります。また、いわゆる知覚過敏が、間違った歯ブラシの選択と使用法でおきる場合もあります。
歯磨き粉はごく少量でOK。
歯磨き粉をべったりと毛先につける必要はありません。泡だらけになると途中で口をゆすぎたくなって中断してしまい、歯ミガキの順序がくずれてしまいがちになります。ごく少量でよいと思います。ただしまったくつけないとヤニや茶渋などが沈着しやすくなる可能性があります。
持ち方はシェイクハンド(パームグリップ)とペングリップを使い分けましょう。
シェイクハンド(パームグリップ)つまり握手するときのグーの手から親指を伸ばした状態でしっかりと歯ブラシを持つと、ヘッド部分が安定し、歯垢の除去効果が高まります。左側から右側に移るときは、グーの中で歯ブラシを回転させて毛先の向きを変えましょう。鉛筆を持つ時のペングリップは、前歯を弱めに磨きたい時など使い分けましょう。 ※歯周治療の指針2015やう蝕治療ガイドライン 第2版(2015年公開)では歯ブラシの持ち方の明確な記述はありませんので、上記2つを併用するのが一般的と考えます。
歯磨きの順序を決めましょう。
たとえば左下外側→前歯外側→右下外側→右下内側→前歯内側→左下内側→かみ合わせの面、のように歯磨きの順序を自分なりにしっかりと決めましょう。そうすれば磨き残しを防げますし、効率的に磨けます。
基本は横磨き 必要に応じて縦磨きなど。
歯ブラシの構造を見るとわかりますが、長軸方向に動かすことを前提に作られています。つまり横磨きが一番理にかなっている訳です。だいたい3歯分くらいのストロークでリズミカルに磨いていきましょう。また、前歯の歯並びが重なっているようなケースでは、ピンポイントで縦磨きを入れましょう。
歯ブラシの毛先を特に磨き残しやすい部位に確実にあてましょう。
磨き残しやすい部位とは一般的に、歯のすきまや歯と歯ぐきの境目、歯の内側、奥歯、右ききの人なら左にくらべて右側の歯、などです。個別では医院で歯垢を赤く染め出しますので、磨き残しがどこにあるか確認しておきましょう。
歯間ブラシやデンタルフロス、糸ようじ、小型歯ブラシなどを積極的に使いましょう。
歯ブラシだけでは磨ききれない歯のすきまや重なったところは補助的なグッズを使いましょう。歯間ブラシは歯の間の歯ぐきとの境目に、デンタルフロスや糸ようじは歯と歯が接する部分に有効です。また、ヘッドの小さな小型歯ブラシ(タフトブラシ)は小回りが利き、奥歯や前歯の裏側など普通の歯ブラシでは磨きにくいところも簡単に磨けます。
電動歯ブラシや音波歯ブラシなども場合によっては効果的。
もともと手の不自由な方のために開発された電動歯ブラシですが、普通の歯ブラシと併用したり、使い方を間違わなければ便利だと思います。特に超音波歯ブラシは歯科医院で歯石を取る時に使う超音波スケーラーと同じ原理ですので、正しく使えば歯垢を取る能率は高いと思います。※歯垢の除去効果には、手用・電動で有意差は無い、という論文もあります。